Home >> KALPATARU >> Prev >> Next >>

No.217 ソサイティ創立40周年特集/記念講和

鳥が羽をこうして上下に動かして飛んでいます。上に持っていった時はゼロです。これを下に持ってきた時に、エネルギーに変わります。これが力というものです。 ここまでは物理学で分かります。
――――手を横に張るポーズから下に下げながら――――
これが創造です。ここまでは物理学で言っています。

この鳥はただ羽を動かしているのではありません。・・・鳥には――行く方向があります。これは意識の世界です。
鳥は行く方向を持っています。これは物理学の世界ではありません。これはポエムでの世界です。あそこへ行こう。あそこへ行こうと思って飛んでいます。そこに物理学で説明できないポエムの世界があります。

物の存在を説明する物理学は、ポエムの世界を持っていないのではないでしょうか。そういうような意味で、科学の世界にポエムの世界が必要なのです。その二つが一つにならないと、本当に宇宙を説明することは出来ません。 人間そのものを説明する事も出来ませんし、人間の存在そのものも説明する事が出来ません。

詩と神話の研究はサイエンスなのです。ポエムとか神話はただ心の遊びとか、夢物語のような頼りにもならないような、そういうものだと今までの人々は思っていました。しかし、詩も神話もサイエンスなのです。 現代の数学はその地点まで達しています。数学というものは感情の世界まで入ってきています。

ピタゴラスという数学者で物理学者が、紀元前におりました。彼は「この宇宙は三角形によって成り立っている」と言いました。そして彼は三角形の絵を描いた鉢巻をしていました。 三角信仰をしていたわけです。しかし彼は終いに、ある一つの事にぶつかってしまいました。三角ではこの宇宙を説明する事が出来なくなってしまったのです。 何にぶつかったかと言いますと、それは無理数、即ちルートという数字です。ルートは割り切る事が出来ないのです。ルート4は2です。しかしルート3とか5となると、割り切る事が出来ません。 宇宙にはそういう、割り切る事の出来ない数字があります。そういうものでこの宇宙が成り立っているのです。それでその三角信仰をしていたピタゴラスはその鉢巻を捨ててしまいました。 その割り切る事の出来ない世界というのが、ポエムの世界であります。

しかし数学の世界は、その詩の世界、芸術の世界をも発見していきました。現代の数学は芸術に達しています。だから数学も科学も、そのポエムや神話の世界を目指しています。やがて合流するでしょう。 一番遅れているのは宗教界です。400年前にヨハネ・ケプラーという人がいました。 彼は太陽の周りを星が、楕円形を描いて廻っていることを見つけました。彼は牧師でした。ところが「もし神があるなら幾何学が神だ」と言いました。 400年も昔に、宗教家が幾何学が宇宙の真理であると述べておったのです。それを長い間忘れてきたのが、現代の行き詰まりの原因です。




■■ シェリングの積極哲学に答える ■■

シェリングの積極哲学に解答を与える
対象物の事物とその本質と
何故それらのものが存在するのかという
本質と実存が問われている

        その本質とは神話であり
        実存とは詩である

かたらいと行為とうたいは
それらの中からやってくる
宇宙も人もその二つを基として
様々な運動を起こしている

人は神的な運動からずれると
苦を生み出し幸福をにがす
そしてついに宇宙からも身はなされてしまう

        神のあるなしに関わらず
        人はこの神的な運動と
        神話と詩をしかとにぎり 守り つたえ
        永遠に宇宙と共に生きねばならない

語り舞い歌うロマンを忘れるな
神話と詩はすべての基であり
知的合理のはるか彼方に
超合理の科学と芸術として
輝き存在している