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No.126 人間の本性は詩である

今まで詩というものはただ詩人が詩を歌う、歌い上げるというだけで終わっていましたね。詩人そのものが詩が人間の本性であるという事を知らなかったんです。それはもう宗教的な波が人間の本性は仏だとか神だとかそんな事ばっかり言うから、 詩というものが人間の本性であるという事が登場して来なかった。宗教的な言葉で塞がれてあったんですね。それを私が今発掘しているわけです。

この日本ヴェーダーンタ・ソサイティの教えというのは、詩的な真理と科学的な真理を合流していく、そこに宗教があるというものです。今の宗教だったら、いっぺんに神さんとか仏さんとかをおいて、それを拝む宗教とか信仰とか言っています。 そういう事をいつまでもしていたらいけないですね。時代はものすごく進歩しているのですから。遅れてしまいます。

では、宇宙の本性である、また人間の本性である詩というものについて分析していきます。その分析がなされないと、またいけないんですね。これはぼやけた抽象的な話のように思われるでしょうが、そうと違うんですよ。詩というのはどんなものか。 それは透明な角度で織りなされているんです。それは三十度とか四十度とか直角とかいう角度とは違うんですが角度があるんです。この宇宙にね、角度があるんです。そして、それは透明であると言うんですね。詩というものは、着物を織るように縦糸と横糸を織るように織られている。 詩だけの話だったら抽象的ですが、角度という事になると、もう幾何学に入るんです。幾何学というのは物理学からずーっと入っていきますね。こういう道筋が科学的な方向です。非常に難しいですが、肝心な話です。

その透明な角度についてあなたたちの頭にもっとピーンと入るように今から話をします。透明な角度というのは見えないんですよ。見えないんですが、透明な角度というものがあるという事を、私は言っているわけです。私にはそれが見えるんです。

私はアメリカで蜜蜂を飼っているんですが、その蜜蜂をジーット見ていると、おもしろい事がいっぱいあります。蜜蜂は蜜を求めて飛びます。スーッと目的地へ飛ぶのが速いですね。もう五メートル、十メートル飛んだら見えない。スーッと飛んで行きます。で、また夕方になったら帰ってくる。 その飛ぶのに、蜂は角度をもって飛ぶわけです。ある蜂がどの方角に蜜があったかという事を教える。聞いた方は角度を飛ぶんです。蜜蜂というのは角度を一番よく知っているんですね。我々人間はそういうわけにはいきませんけれど。 蜜蜂はもう角度の専門家で、教わった角度のとおり、ビューっと一里でも飛びます。蜜蜂の体は角度ででき上っていると言っていいです。もう角度が彼らの命なんですね。角度ばかりで生きているんです。だから彼らの集団というのは、自分のエゴで少しも動いていないんですね。 自分のために少しも動いていない。集団のために動いている。そこに透明度がありますね。その透明ばかりでできているんです。透明な角度ばかりで蜜蜂ができているんです。彼らは朝から晩まで透明な角度の中で飛んで生きているんですね。 その蜜蜂にもし考える事がるとしたら、透明な角度の事ばかり考えているんです。我々はお金を儲けるとか、おいしいものを食べに行くとか、そんな事ばかり考えていますけれど、彼らは透明な角度ばかりの中で、生きて飛んでいっているんですね。

そういう事で、透明な角度というものが少しでもおわかりになったかと思います。そのように我々人間というものも、今はお金だとか食べ物だとか言って追い回していますけれども、本当は蜜蜂と同じなんです。自分たちの細胞は六角形になっています。六角形を持っているんです。 そして蜜蜂と同じように角度を持ったものが、我々人間なんです。この事をもういっぺんしっかり考えてほしいですね。角度ででき上った人間という事をね。現に細胞を分析したら、角度ばかりででき上っているんです。そしてその角度が透明な角度ででき上っているんですね。 だから自分たちというのは本当は透明な人間なんです。その透明な人間が何やかやと言っているうちに濁ってしまったわけです。もし自分が何かをめい想するとしたら、透明な自分、透明な角度を持った自分というものをめい想したらいいですね。この世に中にあるものは全て透明な角度によってでき上っているんです。 神さんがあったとしたら、仏さんがあったとしたら、神さんも仏さんも透明な角度ででき上っている。仏さんとは慈悲だとか、神さんとは愛だとか、そんなものではありません。仏さんにしろ神さんにしろ、透明な角度が本体なんです。慈悲とか愛とか考えたら大間違いですね。その透明な角度というものがもっと煎じ詰めたら詩なんです。 だからこの世の中の真理というのは詩なんです。で、ただの詩でなしに、詩的真理と科学的真理を組み合わせたものなんですね。




■■ 一本の生きた線 ■■

ゆだねよ ゆだねよ
自己に ゆだねよ

ゆだねよ ゆだねよ
自信 自信 自信

宇宙にゆだね
自己にゆだね
背中のA点に
意識を集めて
ゆだねよ

自信が大きく出てくる

その自信と
ゆだねは「永遠」

ワシのかっそうの
翼のあの
線が出てくる
あの一本の線が

線 線
一本の生きた線が
出てこないと
実現とは いえない

実現とは この一本の
線が
出てくる事である

あなたの顔に 声に

だまっていても
この一本の線が
出てこなければ
ならない

透明なこの線が

透明 透明
透明 透明
自信 自信
ゆだね ゆだね

強力なワシの翼の
一本の線

その一本の線が とぶ
幾何学の大洋を

とぶもの とぶもの
とぶものこそ お前だ

自信と ゆだねの中で
とぶもの


1982.12.03